【脳卒中リハビリ】両手を一緒に動かす自主トレ3選!

この投稿は、『〜脳卒中・脊髄損傷特化型自費リハビリ施設〜脳と脊髄リハビリ研究センター福岡』が日々脳卒中(脳梗塞・脳出血)や脊髄損傷、脳性麻痺といった神経疾患後遺症のリハビリテーションに従事する医療従事者の方や、当事者の皆様に向けて発信するエビデンス情報です。

今回は、上肢のリハビリに関するコラムです。

以前は、上肢のリハビリを進めていく上で両手を一緒に動かすことの有効性というテーマでご紹介させていただきました。

しかし実際に臨床で「どのようなトレーニングを行っているのか」または「どのように自主トレーニングを進めているのか」など、わかりづらい部分があったかもしれません。

そこでこの記事では実際にご自宅で両手を使って行うおすすめのリハビリ方法をご紹介します。

【脳卒中リハビリ】両手を一緒に動かす自主トレ3選をご紹介!

両方の手を動かすことで得られる効果とは?

上肢の機能回復を行う上で「なぜ両方一緒に動かす必要があるのか?」という疑問を、抱えていらっしゃる方は少なくないと思います。

この理由は、両手を一緒に使うことにより損傷した脳の部位を含めた左右の脳が活性化することで麻痺側の腕や手、指の活動が高まると言われているからです。

この部分に関しては、前回論文を用いて詳しく紹介させていただいております。併せてそちらもご覧ください。

関連記事

この投稿は、『〜脳卒中・脊髄損傷特化型自費リハビリ施設〜脳と脊髄リハビリ研究センター福岡』が日々脳卒中(脳梗塞・脳出血)や脊髄損傷、脳性麻痺といった神経疾患後遺症のリハビリテーションに従事する医療従事者の方や、当事者の皆様に向けて発信するエ[…]

方法① 寝た状態で肘を曲げ伸ばしする(肘の力を抜く)

【姿勢】仰向け

【方法】

  • 仰向けになった状態で、肘を曲げ伸ばしする

【ポイント】

  • 肘を伸ばそうとせず、力を抜くように伸ばす方向に動かす(痙縮が強い場合)
  • 曲げるときは力を入れすぎないこと

曲げる時も同じですが、伸ばす方が難しいので特に伸ばすときに意識することが重要です。

【回数】

目標:100〜200回/1日

最低回数50回目指して行うようにしましょう。

方法② テーブルの上で手を滑らせる(リーチ動作)

【姿勢】座った状態

【方法】

  • テーブルの上で手を滑らせて円を描くように動かす

(平泳ぎをしているイメージ)

【ポイント】

  • 大きく動かそうとしないこと(余計な力が入りやすくなります)
  • 手を前に伸ばすと一緒に、体幹も前に倒れないようにすること

【回数】

目標:50〜100回/1日

最低回数50回目指して行うようにしましょう。

方法③ ボールを両手でキャッチする(空間での動き)

【姿勢】立った状態または座った状態

※立っている姿勢に不安を感じる方は、まずは座った状態から行いましょう!

【方法】

  • 二人でキャッチボールをする

【ポイント】

  • キャッチは両手で行う(まずは手を添えるだけでもOK)
  • 手のひらをボールに合わせにいくこと(指の痙縮が強い場合は特に意識すること)

【回数】

目標:50回/1日

最低回数25回目指して行うようにしましょう。

キャッチボールでボールを両手で取るのが難しい場合、ボールを両手で挟む練習を行ってみてください。

この写真は立った状態で行っていますが、難易度が高い場合は座った状態もしくは仰向けで実施することをオススメします。

回数は上記と同じ回数で25回以上目指して行ってみてくださいね。

終わりに

以上、上記3点を主に自主トレーニングや実際に臨床で行っている課題です。

各種回数を提示していますが、必ずしもその回数に達する必要はありません。ご自身が疲れを感じない範囲でまずは行ってみてくださいね。

お気づきになられた方もいらっしゃると思いますが、3種類は難易度別に提示しています。

仰向けから立位まで、体がついている面積が多いほど支える場所の助けがある状態なので取り組みやすいです。

最後のキャッチボールは、立った状態でかつ空間で筋肉を調整しなければならないので少し難易度が高くなります。

ご自身の難易度に合わせて、無理のない範囲から行ってみてくださいね。

脳と脊髄リハビリ研究センター福岡によるセミナーのご案内

※理学療法士&作業療法士さん向けの内容です

脳と脊髄リハビリ研究センター福岡では、当施設を利用してセミナーを開催しております。

一回のセミナーの参加人数が24名まで開催しているため質疑応答等も行いやすく、終了後モヤモヤが残ったままにならないように徹底したディスカッションを中心に行っております。

セミナーのテーマは2つに絞っております。

  1. 『ペインリハビリテーション』
  2. 『クリニカルリーズニング』

この2本を定期的に開催しております。

詳しい内容や日時については、こちらのページをご覧ください。

関連記事

 当センターでは、療法士の皆様向けに2つのカテゴリーにわけて育成型のセミナーを実施しております。Pain rehabilitation近年、脳-神経系の関与や情動・心理といった部分に対する介入の必要性が問[…]

皆様の明日の臨床を確実に変えられるような、そんなセミナーとなっております。

ぜひ、ご参加お待ちしております!

脳と脊髄リハビリ研究センター福岡の店舗案内

  • 博多店
    住所:福岡県福岡市博多区諸岡3丁目10-20
    駐車場:2台
    アクセス:西鉄井尻駅から徒歩10分/JR笹原駅から徒歩10分  
  • 小郡店
    住所:福岡県小郡市小郡2200-1
    駐車場:5台
    アクセス:鳥栖JCTから車で5分/JR久留米駅から車で24分
    備考:久留米市・筑紫野市/佐賀県鳥栖市・基山町から車で約30分圏内      
最新情報をチェックしよう!