【脳卒中リハビリ】歩行練習が行えない時にやってほしい運動観察という方法

この投稿は、『〜脳卒中・脊髄損傷特化型自費リハビリ施設〜脳と脊髄リハビリ研究センター福岡』が、現在様々な神経疾患により麻痺を患い、本気で改善したいと思っている皆様へ、今後のリハビリのヒントとなる情報をお伝えします。

本日お伝えしたいテーマは、「脳卒中後、歩行能力をもっと高めたいけれど麻痺が強くて歩く練習が行えない…そんな時にオススメの方法!」です。

今回このテーマについてお話ししたいと思った理由なのですが、一つは脳卒中を実際に患った方やそのご家族の皆様の参考になればという部分と、もう一つは日々脳卒中のリハビリテーションに従事しているとセラピストの方に対しても今回の記事が参考になればと思いました。

というのも、筆者である私自身以前は脳卒中患者様が沢山入院している回復期リハビリテーション病院に勤務しており、その際この問題に凄く悩んでいたからです。

「この問題」というのは、脳卒中のリハビリを進めていく上で、もう一度歩けるようになって頂きたい気持ちはやまやまなんですが、麻痺の影響が強く歩く練習に至れないケースです。

こういったケースの時、「もっと歩く練習をしたいけれど…」という患者様の思いも十二分に理解できる一方、セラピスト自身が抱える想いというのも分かります。

そこで今回は、こうした「歩く練習を行いたいけど、まだまだ身体機能の状態がそのレベルに達していない。」時に行なって欲しいリハビリ方法についてご紹介していきます。

ぜひ、最後までご覧頂き明日からのリハビリテーションに活かして頂けましたら幸いです。

【脳卒中リハビリ】歩行練習が行えない時にやってほしい運動観察という方法

歩行練習が行えない時は運動観察がオススメ!

「脳卒中後のリハビリとして、歩行練習を行いたいがまだまだ身体機能がそのレベルに達していない…」

そんな時にズバリオススメな方法が、『運動観察療法』といわれる方法です。

 

疑問を持つ脳卒中患者様
えー、観察?何かを見てるだけで本当に良くなるの?

というふうに思われている方が恐らくほとんどだと思います。

しかし、実はこの運動観察療法ですが実際に脳卒中患者様を対象とした行われた海外の研究によって、その有効性というのが明らかにされているのです。

そこで、以下にその研究をご紹介しながら運動観察療法の信頼性について解説していこうと思います。

脳卒中患者様に対する運動観察療法の実際

はじめに、今回参考にさせていただいた研究論文がこちらです。

Park HR,et al:Clinical feasibility of action observation training for walking function of patients with post-stroke hemiparesis: a randomized controlled trial.Clin Rehabil. 2014:794-803.

どのような研究なのかを簡単にご紹介すると、まずリハビリテーション病院に入院している脳卒中患者様21名を集め、その中から運動観察療法を行う患者様が11名、運動観察療法を受けない患者様が10名というふうに割り付けられました。

どんな運動を観察するのか?

ということですが、これに関しては歩きに関わる様々なパターンを示したDVDを作成し、それを運動観察群の方には見てもらいました。

ちなみに、その内容がこちらです。

・麻痺側下肢への体重移動を行っている映像
・直線や曲線な道を歩いている映像
・凹凸のある道を歩いている映像
・障害物を横断している映像

この運動観察によるトレーニングを計4週間行い、2つのグループにおける歩行状態を評価しました。

その結果、運動観察を行ったグループでは、運動観察を行っていないグループに比べて『歩行スピード』『バランスを取りながら歩く能力』が向上していることが明らかになりました。

・歩行スピードの評価→10m歩行
・バランス歩行の評価→8の字歩行

なぜ、運動観察を行うだけで歩行能力が向上したのか?

運動観察によって、歩行能力が向上した理由。

それは、私たちの脳内にその答えがあると現在考えられています。

具体的にいうと、私たちが身体運動を行うときと運動をイメージするときというのは、ほとんど同じ脳領域が活動していることが多くの研究により明らかにされています。

そして、運動観察というのは運動イメージトレーニングとほぼ同様の効果があることから、自分が行いたい歩きを観察することで、実際に歩く時と同様の脳活動を生じさせることができるのです。

実際の身体運動と運動観察、運動イメージは共通する神経基盤であることが明らかとなっている(Grezes ら;2001)

歩行の観察によって実際の歩行時と類似した脳活動が得られることが報告されている(Iseki ら;2008),

脳卒中リハビリにおける運動観察療法まとめ

脳卒中のリハビリテーションを進めていく上で、実際に歩行練習を行う時間があまり多く取れないというのが現場ではあったりしますが、その理由の一つは、まだまだ歩行に介助が必要でリハビリの時間内でなければ歩けないというのがあったりするからです。

入院中であれば、理学療法士や作業療法士とのリハビリ以外の時間を使って自主トレとして歩いて頂くのが一番良いのですが、歩行に介助が必要な場合はそれができません。(看護師さんにお願いするなどで対応は可能ですが)

しかし、運動観察であればベッドの上で1人で行うことも可能であることから、今後歩行につなげるための新たな自主トレーニングの一つとして活用して頂ければ、脳卒中リハビリテーションがさらに良くなっていくのではないかと思っています。

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※理学療法士&作業療法士さん向けの発信です

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セミナーのテーマは3つに絞っております。

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②『ペインリハビリテーション』
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この3本を月毎に開催しております。

詳しい内容や日時については、こちらのページをご覧ください。

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