脳卒中や脊髄損傷後のリハビリにおける体幹トレーニングの意味

この投稿は、『〜脳卒中・脊髄損傷特化型自費リハビリ施設〜脳と脊髄リハビリ研究センター福岡』が、現在様々な神経疾患により麻痺を患い、本気で改善したいと思っている皆様へ、今後のリハビリのヒントとなる情報をお伝えします。

脳卒中や脊髄損傷をはじめとする神経疾患のリハビリテーションを進めていく際に、比較的軽視さらがちですが実はとても大切な部位、それが『体幹』です。

そこで本記事では、脳卒中や脊髄損傷のリハビリテーションを進めていくにあたり、体幹が運動にとってどのような意味を持っているのかについて解説していきます。

現在、麻痺の克服を目指し日々リハビリテーションに励まれている皆さんのヒントになれば幸いです。

それでは、始めます。

脳卒中や脊髄損傷後のリハビリにおける体幹トレーニングの意味

手足を動かすための土台となる『体幹』

私たちはヒトは生まれてから大人になるまで、その発達段階において多彩な運動機能を獲得していきます。

この時、生後2ヶ月前後の赤ちゃんが一番最初に獲得をスタートさせる運動というのが『体幹運動』です。

 

 

これは、理由なくこの体幹運動の獲得からスタートさせているわけでは決してありません。

私たちヒトにとって『体幹』とは、仰向けしかとれなかった赤ちゃんが一人で『寝返り』や『座る』という運動を徐々に始め、その後『つかまり立ち』、そして最後に『立って歩く』といった、この一連の運動の獲得の全てで必要不可欠な要素になるのです。

だからこそ、体幹運動はどの運動にも先立って活動を始め生きていくために必要な手足の運動の土台となるわけです。

 

脳卒中や脊髄損傷患者様の多くは『体幹』に問題がある

これらを踏まえた上で、脳卒中患者様や脊髄損傷患者様の体幹はどうなっているかを観察していくと…

多くの場合、脳卒中であれば麻痺がある半身の体幹、脊髄損傷患者様であれば両側の体幹の活動が著しく低下しているケースがあります。

その結果、姿勢の特徴としては麻痺側の上半身は後ろに引けてしまう状態となっており、これは座っている時にも立っている時にも同様の姿勢となっている場合が多いです。

このように常時力が抜けている体幹だと、「手足を思うように動かせない」というのは先に示した発達の順番を考えていくと容易に想像つきやすいかと思います。

そのため、脳卒中や脊髄損傷後のリハビリテーションにおいては麻痺している手足を一生懸命動かしていくのも大切ですが、その前にまずは土台となる体幹をきちんと整えてあげるところから始める方が後々良いかもしれません。(理由をこの後述べます)

 

体幹がぐらぐらな状態で歩くとどうなるか?

「体幹、つまり土台がきちんと整っていない状態で歩くとどうなるのか?」

というと、多くの場合麻痺している足全体に強い力が入ってしまい、その結果足が外側から振り回すような歩行になってしまいやすいです。

その理由は、普通であれば体幹がきちんと上半身を支えてくれているので足も軽く動かせますが、体幹がぐらぐらで常に後ろに引けている分、歩くために足の力だけで身体を前に持っていかなければならないからです。

そうすると、麻痺側の足には常に大きな力を必要とするので、力の調節が苦手な特に脳卒中後遺症患者様などであれば、痙縮によって足全体に力が入りやすくなってしまいます。

 

使える体幹トレーニングの一例

それでは最後に、脳卒中や脊髄損傷患者様が自宅でも実践できる自主トレ方法を一つご紹介したいと思います。

はじめに、『体幹トレーニング』というと『腹筋』など「お腹を鍛えるための練習」を思い浮かべがちですが、ここでいう『体幹トレーニング』はお腹を鍛えるためだけを目的とした訓練ではありません。

麻痺を改善していくために必要な体幹とは、「手足をより動かしやすくするために必要な体幹筋力」のことを指します。

よって、ただ単純に腹筋を何度も繰り返してもそれが手足の運動に連動してこなければ何も意味がありません。

だからこそ、ここでは赤ちゃんが発達していく際に行う運動に基づいたトレーニング方法をご提案させていただきます。

手足をまっすぐ挙げ腹式呼吸

この運動は、まず仰向けになって頂き両手両足を真上にまっすぐ上げていきます。

この時、麻痺側の手を無理して挙げる必要はありません。ただし、頭の中では麻痺している側の手もしっかりあげるように運動のイメージを行ってください。これにより脳内では麻痺側の手にも運動の命令が送られていくからです。

ポジションのイメージとしては、両手両足が四角形を描くようなイメージで挙げます。

そして、この姿勢を取ることができたら、この姿勢のまま腹式呼吸を行っていきます。手足の筋肉を使った(収縮させた)まま、体幹の運動を行うためです。

腹式呼吸は、鼻から空気を吸って、口から吐くのですがこの時ポイントが2つあります。

一つは、必ず吐く方法をできるだけ長く行ってください。

そしてもう一つは、息を吐いている時に手足が下がっていきそうになると思いますが、ここで下がらないようしっかり維持できるように意識してください。

なぜ、息を吐いているときに手足が下がりそうになるかというと、体幹の(特に吐く時の前半)力が抜けていくからです。

体幹の力が抜けていくとそれに連動して手足の力も抜けてしまいそうになりますが、ここで四角形の姿勢をキープできると手足の使い方が上手になっていきます。

その他、脳卒中後に効果的な体幹トレーニングの方法については以下の記事で解説しています。

関連記事

この投稿は、『〜脳卒中・脊髄損傷特化型自費リハビリ施設〜脳と脊髄リハビリ研究センター福岡』が、現在様々な神経疾患により麻痺を患い、本気で改善したいと思っている皆様へ、今後のリハビリのヒントとなる情報をお伝えします。脳卒中を患うと、主[…]

最後に

以上が、脳卒中後や脊髄損傷をはじめとする神経疾患後のリハビリテーションで行っていただきたい体幹トレーニングの考え方とその方法です。

麻痺で悩みを持つ多くの方が、少しでもそれを克服できるよう心から応援しております。

また、この記事を見て「このリハビリを専門的な指導のもとやってみたい!」と思われた方はお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

\お問い合わせはこちらまで/[contact-form-7 id="179" title="お問い合わせ"][…]

 

 

最新情報をチェックしよう!