ミラーセラピーを行う際、麻痺側の手足は動かすの?動かさないの?

この投稿は、『〜脳卒中・脊髄損傷特化型自費リハビリ施設〜脳と脊髄リハビリ研究センター福岡』が、現在様々な神経疾患により麻痺を患い、本気で改善したいと思っている皆様へ、今後のリハビリのヒントとなる情報をお伝えします。

脳卒中のリハビリテーション戦略の一つである、『ミラーセラピー』。

これは、脳卒中後麻痺側の身体が思うように動かせない際に、非麻痺側の動きを鏡に投影することによって、まるで両手(足)が動いているかのように脳に錯覚を生じさせる訓練です。

これによって、損傷側の脳の回復を図っていくことができます。

脳と脊髄リハビリ研究センター福岡でもミラーセラピーは取り入れており、お客様の症状に合わせて有効だと判断した場合は積極的に行っています。

今回は、そんなミラーセラピーを行っていく上でお客様からよく頂くご質問に対してお答えしていきたいと思います。

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ミラーセラピーを行う際、麻痺側の手足は動かすの?動かさないの?

【結論】両手(足)を動かした方が効果的である

ミラーセラピーを行う際、一般的には麻痺側の手足を隠した状態で行います。

そして、非麻痺側の手足を鏡に投影することによって、本来動かないはずの麻痺がまるで動いているような錯覚が生じます。

このとき、よく迷われるのは「隠している麻痺側の手足は動かした方がいいのか否か?」ということです。

結論、片手(足)よりも両手(足)を動かした方が効果的です。

実は、これに関しては2020年に海外で行われた研究によって明らかにされていて…

片手よりも両手を動かした方が一次運動野の活動が大きくなる。

Cortical neural activity evoked by bilateral and unilateral mirror therapy after stroke.ruei,2020

という結果が明らかになりました。

大脳皮質にある脳領域の名称で、身体を動かすために運動指令が発射される場所。

ミラーセラピーは重度の麻痺にも効果がある

実は、ミラーセラピーは重度の麻痺がある脳卒中患者様にも効果的であることが多くの知見から明らかになっています。

ここでいう『重度の麻痺』とは単に発症から早期でいわゆる急性期の時期だけを指しているわけではありません。

発症から6ヶ月以上経過している慢性期の方であっても重度麻痺がミラーセラピーによって改善するという報告が上がっています。

上記にあげた論文は、重度の麻痺を持つ患者様に対し『ミラーセラピー』と『マッサージ』で効果を比較しています。
その結果、麻痺している腕のマッサージよりもミラーセラピーを行った方が麻痺の改善が図れたことがわかりました。
つまり、慢性期のリハビリにおいて麻痺している腕のマッサージだけしていても麻痺の改善は図りにくく、ミラーセラピーをはじめとするトレーニングが非常に重要となるのです。

もちろん脳卒中後遺症によって麻痺側の手足が『物理的に動かない』という状況もあるかと思いますが、それでも麻痺側も含めて動かすように運動イメージを行うことが非常に重要です。

ミラーセラピーを行う際の頻度

ミラーセラピーを用いた臨床研究は世界中でみると沢山あり、それらを全て踏まえると頻度と実施時間はおおよそこのくらいになるかと思います。

実施する頻度

▶︎週3回〜7回(できれば毎日が好ましい)

一回の実施時間

▶︎一回15分〜30分

頻度は最も大切で、週1〜2回程度という研究はほぼなく少なくとも週3回は行っていきたいところです。

ミラーセラピー専用ボックスの活用

安価にミラーセラピーを行う方法としては市販の鏡を利用するというのが最もやりやすいですが、実はミラーセラピーの専用ボックスというのも販売されています。

やや高価ではありますが、麻痺側の手もしっかり隠れるので「まるで麻痺側の手が動いているよう…」という錯覚は生じやすいかと思います。

脳と脊髄リハビリ研究センター福岡では、ご利用のお客様に対してこのミラーボックスを無料で貸し出しており、自宅での自主トレーニングに存分に活用して頂いております。

 

ご興味ある方は、お気軽にお問い合わせください。

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